はじめまして。
この度、IBS placeさんでページをお借りし、コラムを書かせていただけることになりました、ボランティアライターのmiiです*
IBS (過敏性腸症候群)は当事者でないとその苦しみを理解されにくいという特徴があります。
だからこそ当事者のお二人が創設された IBS place には大きな意義があり、この場所が、人知れず一人で苦しんでいる多くの人の心の支えになる場だと思います。
この貴重な場でコラムを書かせていただけるということで、私の学生時代の経験や、社会人になってからの経験、IBSの症状緩和のために実践してみたことなど、少しでも同じ悩みを持つ方の参考になることを書いていけたらと思いますのでよろしくお願いいたします。
私は、現在は会社員として事務職の仕事をしております。
中学3年生の終わり頃に突然ガス症状が出始め、高校1年生の夏頃に過敏性腸症候群(IBS)の診断を受けました。それから約14年、IBSの症状と向き合い続けています。
ガス症状が一番強いですが、便秘もあり時々は下痢の症状にも悩まされています。
学生時代はいくつも病院をまわり、薬や漢方を試しましたがこれといった効果は得られず、鍼灸の治療も試しましたが効果はあまり実感できませんでした。(漢方や鍼灸の治療が効果的な方も多くいると思います)
いったんは良くなることを諦め、なにもせずただ耐えるだけの日々を過ごしたこともありました。
その後、このままでは後何年続くか分からない人生を生きることはあまりにも辛いと感じ、もう一度、症状緩和のためにできることを探し始めました。
様々な食事法や健康法を試す中で私が辿り着いたのが“アーユルヴェーダ”でした。
このアーユルヴェーダというものを学び実践していくと、徐々に、でも確実に症状が緩和されていくことをはじめて実感することができました。
本日はこの“アーユルヴェーダ”とはなにか?という概要とIBS症状緩和への可能性について簡単にお話ししていきたいと思います。
アーユルヴェーダとは?
Ayurveda = サンスクリット語で、Ayus(生命)と Veda(科学)を意味する言葉。
起源はパキスタンやバングラディシュとされていますが、その後インドやスリランカで根付いた文化です。
また世界保健機関WHOも認める世界三大医学のひとつでもあります。
アーユルヴェーダとは一言で言うなら、「健幸に生きるための生活の知恵」です。
アーユルヴェーダでは、
・個人をみる(その人に合わせたアプローチ)
・根本原因をみる(原因療法)
・ライフスタイルや体調をみる
・包括的視点で捉える
IBSに限らないですが、私たちは医療にかかった時、病名を付けられ、その病名に対して治療を施し、薬を処方されますよね。
これはあくまで症状からみた対処療法です。
そこに個人差や包括的な視点はありません。
もちろんそれによって症状が改善される方も多くいるので、決して現代医学を否定するわけではありません。
ですが、私の場合はあまり改善することはありませんでした。
同じように今まで医療にかかってもあまり改善されなかったという方に可能性のひとつとして参考にしていただければと思います。
IBSの場合、人によって症状の種類や度合いも様々なため、なかなか対処療法だけで解決することが難しいものだと思います。
だからこそ、個人をみて、包括的視点で捉えるといったアーユルヴェーダの知恵にはIBS改善の可能性があると思うのです。
IBSという一つの病名でも、便秘型、下痢型、ガス型、混合型では原因や対処の仕方は違ってくると思います。
また同じ便秘型だったとしても、個人個人で原因は違うかもしれません。
またアーユルヴェーダでは、心と身体は切り離せないと考えます。
IBSの多くの方は、症状そのものの辛さはもちろんですが、症状による精神的ダメージも大きいですよね。
だからこそ心の面にもアプローチして考える視点があることは大きな意味があると感じます。
そしてアーユルヴェーダは自然界の原理原則に基づいた考えであり、人間も自然界の一部としてその原則に基づき理解し自然と調和する生き方が心身の不調を改善するとしています。
具体的なアーユルヴェーダの理論に基づいた食事やライフスタイルなどについては今後のコラムで紹介していきたいと思います。
私はアーユルヴェーダの理論に基づいた食事やライフスタイルを取り入れ始めて1年ほど経ったところですが、IBSになってからの14年ほどの中で一番症状が緩和してきていると感じています。
人によって個人差があるので、良くなっていく症状も違いますし、すぐに良くなっていく人もいれば、時間がかかる人もいます。
ですが、今まであらゆる治療法や健康法を試してきて改善が感じられなかった方は、ひとつの可能性としてトライしてみる価値があるのではないかと思います。
今、毎日を生きていくことが苦しい方もいると思います。
でもこのIBS placeという心強い場所もあります。
諦めずに、良くなっていく方法を一緒に探していきましょう。
【執筆者】
mii
15歳でIBS(ガス型)を発症。何をしても良くならず諦めかけていた頃、アーユルヴェーダに出会い少しずつ改善していることを実感。現在も学びながら緩くアーユルヴェーダライフを実践中。