今回は、「人をつなぐ。想いをつむぐ。」というブランドコンセプトのもとに立ち上げられた Fodyou (フォーユー) の創設者。
また、Fodyou から生まれた日本で初めて FODMAP Friendly 認証を取得した たまねぎ・にんにく・小麦粉を使っていないレトルトカレー の開発者でもある、池田さんにFodyou や開発されたカレーにまつわる様々なお話をうかがいました。
※Makuake Fodyou 掲載ページより
ー Fodyou の誕生に、過去に適応障害を患ったご経験が関係しているとうかがいました。適応障害と診断されるまでの経緯を、まずはお聞かせいただけますか?
当時、私は今とは異なる食品の原材料をあつかう商社で営業をしていました。
35歳の時、海外赴任が決まり、住まいのあるシンガポールと営業先のジャカルタを行き来する生活に加え人手不足によって多忙な日々。毎日の睡眠時間は3〜4時間。起きている間は仕事をするという日々でした。
5か月が過ぎた頃には、疲労がひどいときは動悸がしたり、心臓が止まるような感覚がするようになっていました。 心身共に限界を迎え、上司へ相談。日本へ帰国後に受診した医療機関で、適応障害と診断されました。
ーそのご経験はどのように Fodyou 創設へとつながったのでしょうか?
4か月の休職期間後に、会社に復帰した頃のことです。当時の役員や同僚からは、適応障害に対する理解が得られず、心無い言葉を投げかけられたことがありました。仲のよかった同期にさえ理解をしてもらえずとてもつらかったです。
ただ、この経験を機に「心や体に不安がある人でも、自己実現ができ、いきいきと過ごせる世の中をつくりたい!」という思いが強くなっていきました。これが Fodyou 立ち上げの原点です。
ー池田さんは IBS (過敏性腸症候群)の患者ではないそうですが、なぜ低フォドマップに興味を持たれたのでしょうか?
乳酸菌サプリの開発に関わる中で、 IBS や高フォドマップ制限による食事療法について知ったのが始まりでした。
そこから深堀りしていくうちに、SNS 上 で、大手食品メーカーに低フォドマップ食品の開発と販売開始を訴える発信を複数見つけたんです。一般の方にとって、低フォドマップ食品の判別は複雑で、かつ料理をするにも手間がかかります。切実なお悩みだったのだと思います。
しかし、フォドマップは日本であまり浸透しておらず、浸透してきている海外の市場でも、大企業が参入するほどの市場規模ではまだありません。私は20年弱食品業界で仕事をしていますが、残念ながら大手企業がただちにその要望に応えることは、私には考えづらかった。
一方で、日本で低フォドマップ食品に一定の需要があることがわかり、私たちにできることはないかと考えるようになりました。
ー Fodyou があえて低フォドマップ食品の開発という難しい挑戦に踏み切られた理由は何だったのでしょうか?
まずは、わが社が中小企業であるということ。大手企業ではスピーディに行えない挑戦が、私たちにはできます。
つぎに、原材料を安定して調達できるノウハウがあること。
実はここも1つ、ほかの企業が参入しにくいと感じている点だと考えています。
低フォドマップ食品だとわかりやすいように、わが社の商品では FODMAP Friendly 認証を取っているのですが、この認証を取るためには、 FODMAP PTY による検査に合格する必要があります。つまり、レシピ内の原材料が1つでも変わってしまうと、再度認証を受けないといけないんです。
とくに昨今は、ものが手に入りづらくなっているので、安定した原材料の調達は一般の企業では中々難しいです。しかし、20年近く原材料の調達に関わってきた経験から、私には安定して原材料を調達するノウハウがありました。
あとは、学生時代にモナッシュ大学への留学経験がある、という点でしょうか。私が通っていた大学の必修プログラムで半年間という短い期間でしたが、何か運命のようなものを感じました。
※Makuake Fodyou 掲載ページより
ー今回、低フォドマップのレトルトカレーを開発・販売される際に大切にされたことは何でしょうか?
FODMAP Friendly 認証を取得することにはこだわりました。
しかし、それと同じくらい、「美味しさ」を重視しました。美味しくないと、食べても元気が出ませんから。
後は、ブランディングの方針でしょうか?
開発にあたり、ご協力いただいた IBS の患者の方から「”低フォドマップ=ダイエット”など安易な流行りものにしてほしくない。」、「低フォドマップの間違った認識から、IBSに対しても誤ったイメージを持たれてしまわないか不安。」と、お言葉をいただきました。私自身も病気を正しく理解してもらえず、つらい思いをした経験があり、とても共感できましたので。
─最後に、Makuakeでのレトルトカレー販売終了日が “6/26“ と迫ってきてきていますが、いかがでしょうか?
正直にお伝えすると、まだ目標に届くことができておらず、やや厳しい状況です。。
ただ、「夢のような商品をありがとうございます!」など、嬉しいコメントもいただいています。喜んでくださる方々のためにも、色々な方法を探しながら、このビジネスを継続できるよう、がんばります。
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