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#3 わたしのIBS体験(帆秋さんの場合) IBS下痢型・食事療法で改善

更新日:2022年10月31日

この特集では、IBS(過敏性腸症候群)患者のIBS体験をお伝えしていきます!

この人の症状や感覚は近いかも!参考にしてみよう!など、有意義に読んでいただければ嬉しいです!


今回お話を伺ったのは、「みんなの低FODMAPひろば」運営と「LOFOMA+」ブランドで低FODMAPクッキーなどの販売をしている帆秋さんです。前回のインタビューとは別に、個人のIBS症状についてフォーカスしました。


プロフィール

帆秋(ほあき)さん:

大分県出身。鶏卵・畜産飼料の卸売業を営む会社の3代目。自社のブランド卵を使ったスイーツの開発に取り組む過程で小麦粉などを試食することが増え、体調が悪くなることに気づいた。IBS-D型(下痢型)。お子さんのIBS症状の辛さを見てから、FODMAPに関する事業をはじめることに。

『情報』のサポートとして、2022年4月に低FODMAPに関するサイト「みんなの低FODMAPひろば」を運営。みんなの低FODMAPひろば

『プロダクト』のサポートとして、2022年9月にLOFOMA+を予約販売をスタート。ロフォマクッキー


 

●いま現在の症状

お腹を下しやすいので食事を低FODMAPにすることでコントロールしています。

低FODMAPダイエット(食事法)を実践して2年ほど経ってから、日常生活では症状が出ることは無くなりました。


乳糖、ポリオール、辛いもの

→摂取後30分くらいで、お腹を下してしまいます。


過剰な果糖、一部のフルクタン 

→倦怠感が出ます。


食物繊維の摂り過ぎ 

→お腹が張ってしまいます。


家の食事

→完全低FODMAP対応です。


家族との外食

→十割蕎麦のお店、お寿司屋さん、居酒屋さんなどで低FODMAPのメニューを選びます。

子供はフルクタンがNG、洋食は選択肢から外れることが多いです。


仕事での会食

→失礼の無い範囲で高FODMAPを避けています。



●いま現在のお仕事や環境について

鶏卵・畜産飼料の卸売業を営む会社の3代目として経営をしながら、新規事業でスイーツなどの開発に取り組んでいます。

コロナ対応も兼ねて、最近は個室でデスクワークをすることが多いです。


以前は頻繁にトイレに行っていましたが、低FODMAPダイエットで頻度が急激に下がりました。


出張時は、ちょっとした戦いです。

飛行機やバスでの移動の前の飲食物はFODMAPを排除しています。


前日の晩がコンビニ食や会食の場合、FODMAPを避けたつもりが入っていて、朝の飛行機の移動で腹痛が起こって複数回トイレのお世話になる、ということも以前はありました。



●スタート時期

物心ついた時からです。

小学校では「トイレ(大)によく行くヤツ」として、からかわれていました。


高校生くらいの頃から、自分で経験的に食材を選り分ける習慣がついていました。


ハンバーグ

→NGだけど、玉ねぎの入っていないハンバーガーのパテはOK


冷やし中華

→NGだけど、小麦粉の割合の低い冷麺やそばはOK


※IBSだと気付いたピーク時に過去を振り返って、腹痛を起こしていた記憶が多かったことに納得しました。


●ピーク時期

2019年、会社の新規事業でスイーツの開発を始めてから、乳製品や小麦粉の摂取が増え、太るわ体調を崩すわで大変な時期を迎えました。

1日中お腹を下しっぱなしという日があったり、車の運転中に倦怠感が激しく出て運転を誤りそうになったりと、多少なりとも仕事に支障が出ていました。

この状況が2〜3カ月続き、程なくして、IBSや低FODMAPのことを知り、少しずつ改善に取り組みました。


その過程で、IBSやFODMAPのことを色んな角度から知り、スイーツ開発の方針自体も低FODMAPの分野に方向転換することとしました。


●診断結果

地元では正確な診断を下せる医院を見つけてはいませんが、IBS-D型で間違いないと思います。


●症状

自分の体質に合ってない物を体に入れると、本当に驚くほど早くお腹をくだすことがあります。


●処方された薬/市販薬

薬は飲んでいません。

子供のときは、正露丸、ビオフェルミンを飲んでいたこともあります。



●対策&食生活

家族3人で低FODMAPの食生活に取り組んでいます。


奥さんと息子も症状が出る時があるので、家族でまとまって取り組めるのは大きな利点かもしれません。


私は痛みを伴う症状だとしても排便で解決するので短時間ですみますが、息子は症状がすぐには収まらないこともあり大変な思いをした時もあります。


今では、息子の学校給食の対応が日々の課題で、奥さんが毎日頑張ってくれています。

フルクタンがトリガーなので、小麦粉を使ったメニューは学校の許可を得て代替えさせて貰っています。

基本的には家庭で作った別の料理を部分的なお弁当として持参します。

米粉パンや米粉の麺、揚げ物は米粉か片栗粉で油を使わずにエアーフライヤーで揚げたものに置き換えています。

給食にしてはちょっと贅沢仕様になることもあります(笑)



●症状がゆるやかになったキッカケ

FODMAPに詳しくなって体に入れる物の選別ができるようになった時がターニングポイントだったと思います。

特にMonash大学のFODMAPの栄養士向けオンラインコースを修了して見識を深めたのが貴重な経験になりました。

FODMAPについての詳しい情報は弊社サイト「みんなの低FODMAPひろばを是非ご覧頂ければと思います!



●その他

IBSで良かった(かもしれない)エピソードが一つ。


家族で温泉旅行に行った時、旅館のお部屋に到着してすぐ症状が出てトイレに行きました。

そしたらトイレが詰まってしまい…!


旅館の人に見てもらいましたが、業者さんを呼ばないと解決しないとのことでちょっと慌ただしい雰囲気になりました。

業者さんが作業に来るのであれば他の部屋に移るのですが、どうも同じグレードの部屋が空いてない様子。


「これで狭い部屋とかになったらパパの●●のせいや〜。」みたいな話が奥さんと子どもの方から聞こえて来て(汗)

どうしたものかと思っていたら旅館の方が「空いている部屋をご用意できました。新築の別棟の最上級のスイートルームになります。」と!


新しく案内されたお部屋は、それはもう…広々として綺麗で素晴らしい!

間違いなく、今までの人生で最高のお部屋でした。


災い転じて何とやら、といった感じで旅館の方には申し訳なかったですが、結果的に得してしまったお話でした。

ちなみに家族からは「パパが普通にトイレを使っていたらこうはならなかった!」との見立てです。そういうことにしておきましょう。


IBSでも良いことあるんだね(?)、というお話でした。


 

編集後記(春)

帆秋さんの体験は、まさに弱みが強みに転換した一例です。IBSは “ 隠したいこと ” から “ 強み・個性 “ に移り変わっていってほしいです。

大人になってから症状が悪化した方々のお話を聞くと、速やかに対策に移行しやすいのがポイントですね。

家族みんなでIBS対策に取り組めるのも心強いですね!


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